もう一つの特攻基地

 来週になると梅雨が本格的になるという予想なので、久しぶりにHONDA PC-800を駆って南に走った。
目的地は「もうひとつの(特攻基地)特攻平和祈念館」。 鹿児島の特攻に関する資料館は、知覧特攻平和館が有名だが、実は「幻の特攻基地」があった。それが知覧から西へ約18キロの南さつま市加世田にある旧陸軍万世飛行場だ。昭和19年末ごろに完成し、約4か月間しか使われなかったので、「幻の基地」と言われているが、幻どころではなく、万世飛行場からも沖縄戦での特攻に121機出撃しているのである。17歳から32歳の若者、200人近くがお国のために散華している。
 飛行場跡はいま、鹿児島県立吹上浜海浜公園として、県民の憩いの場となっているが、その片隅に「万世特攻平和祈念館」がある。展示内容も知覧の「特攻平和会館」にも劣らない生々しいものなので、知覧を訪れた際もう少し足を延ばして、知覧から飛び立った若者たちと、同じ思いで南に向かった若者たちに、思いを馳せてみるのはいかがだろうか?
 なお、1階の展示は撮影できるが、2階の遺書等は撮影できない。